「戸籍の附票を持ってきてください」と言われても、住民票と何が違うのかよく分からない、という方は少なくないと思います。相続の手続きや車の名義変更、パスポートの申請などで急に必要になる書類なので、なんとなく不安になりますよね。
足立区在住のライター、タカです。地域情報メディア『あだちリンク』でエリアの暮らし情報を担当しています。わたし自身、以前に相続の書類集めでこの附票に初めて向き合い、「そもそも本籍地ってどこだったっけ」と確認から始めた経験があります。
この記事では、戸籍の附票とはどんな書類かから始めて、住民票との違い、足立区で請求できる条件、窓口と郵送それぞれの流れまでを順番に整理しています。
戸籍の附票とはどんな書類か
戸籍の附票とは、その戸籍が作られた時点から現在までの住所の履歴を記録した証明書です。本籍地を管理する市区町村が発行します。
住民票と似ていますが、管理している役所がそもそも異なります。住民票は今住んでいる場所の自治体、附票は本籍地の自治体、という整理になります。
住民票と何が違うのか整理する
住民票は現在の住所を証明する書類で、引っ越した後は前の住所地では「除票」として残ります。一方、附票は戸籍と紐づいているため、複数の市区町村にまたがった住所の変遷をひとつの書類でたどれる仕組みです。
- 住民票
-
現住所地の自治体が発行。現在の住所の証明に使う。
- 戸籍の附票
-
本籍地の自治体が発行。戸籍作成時からの住所の履歴を証明する。
提出先から「住所のつながりを証明してほしい」と言われたとき、住民票だけでは足りないケースがあります。過去の住所まで必要なのかどうかを、提出先に先に確認しておくと動きやすいです。
どんな場面で附票が求められるか
相続の手続き、不動産登記、車の名義変更、パスポートの申請などで必要とされることが多い書類です。「過去の住所が登録情報と一致しているか確認したい」というケースで特に出番があります。
- 相続手続き・遺産分割
- 不動産登記の住所変更
- 車の名義変更・廃車手続き
- パスポートの新規申請・更新
- 金融機関の住所変更手続き
提出先によっては、住民票で対応できる場合もあります。先に「どちらが必要か」を確認しておくと、無駄な往復が防げます。
足立区に請求できる条件とは
足立区の戸籍の附票は、本籍地が足立区にある方のみ請求できます。足立区に住んでいても、本籍地が別の自治体であれば足立区では発行できません。
まず確認したいのは「自分の本籍がどこにあるか」という点。本籍地は住民票(本籍記載あり)やマイナンバーカードで確認できます。足立区以外であれば、その自治体への請求が必要です。
本籍地の調べ方と確認先
本籍地が分からない場合は、住民票を「本籍記載あり」で取得すると確認できます。マイナンバーカードをお持ちの方は、コンビニ交付でも本籍入りの住民票が取れます。

本籍地って、引っ越しても変わらないので意外と把握していない方が多いんですよね
わたしも相続の書類集めをした際、父の本籍が転居後もずっと旧住所のままだったことに気づいて少し驚きました。本籍は届け出をしない限り変わらない仕組みです。
窓口で請求するときの流れ
足立区役所南館1階の戸籍住民課で請求できます。区民事務所では取り扱いがないため注意が必要です。
窓口に申請書が置いてあります。本籍地番と筆頭者氏名を事前に確認しておくと手間が省けます。
運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど1点で確認できるものを用意します。
附票の写し1通300円。手数料は変更になる場合があるため、申請前に足立区公式サイトで確認してください。
マイナンバーカードをお持ちの場合は、コンビニのマルチコピー機でも取得できます。コンビニ交付なら1通150円と窓口より安くなります。
郵送で請求するときの流れ
足立区役所の窓口に行けない場合は、郵送で請求できます。宛先は〒120-8512 足立区役所戸籍証明係(専用郵便番号のため、住所の記載は不要)です。
郵送請求に必要なものは次の通りです。
- 郵送請求書(区公式サイトからダウンロード)
- 本人確認書類の写し(現住所記載のもの)
- 定額小為替(郵便局で購入)
- 返信用封筒(切手貼付・返信先記入)
郵送請求の手数料は1通400円です。返信先は原則として住民登録地になります。申請書ダウンロードと手順の詳細は、足立区公式サイトの「郵送請求の方法」ページで確認してください。
必要書類と本人確認の注意点
本人・配偶者・直系の親族(父母、子など)であれば、委任状なしで請求できます。兄弟姉妹が別の戸籍になっている場合や、第三者が請求する場合は、必ず委任状が必要です。
委任状は、委任する本人が全文を自署・押印する必要があります。ワープロ作成は不可で、スタンプ印も使えません。内容には「いつ・誰が・誰に・何の証明を何通委任するか」を明記します。
除票や古い住所はどこまで載るか
先に結論を言うと、戸籍の附票に載る住所の範囲は「その戸籍が作られた時点から」です。婚姻や戸籍改製をまたいで住所履歴を追いたい場合は、改製原戸籍の附票も合わせて必要になることがあります。
足立区では平成8年5月3日にコンピュータ化による戸籍改製を行っています。それ以前の住所記録が必要な場合は、「改製原戸籍附票」も取り寄せる必要があります。
また、附票の除票(消除・改製済みの附票)は、令和元年6月の法改正で保存年限が5年から150年に延長されました。ただし、平成26年3月31日以前に消除・改製した分については廃棄済みの場合があるため、事前に足立区へ確認することが必要です。
迷いやすい失敗と見落とし場面
見落としやすいのが、「住所地の足立区に請求すればいい」という思い込みです。附票は本籍地の自治体が発行するため、住んでいる場所ではなく本籍地がどこかを先に確認することが出発点になります。
もう一つ迷いやすいのが、附票か住民票かの判断です。提出先によって求める書類が異なるため、相手方に「住所の履歴が必要か、現住所だけでよいか」を確認してから動くと二度手間になりにくいです。
足立区の公式情報の確認先
手数料、受付時間、必要書類は変更されることがあります。申請前に足立区公式サイト(足立区役所南館1階・戸籍住民課)または電話(03-3880-5722)で最新情報を確認してください。
窓口の受付時間や混雑状況も、行く前に調べておくと安心です。平日の仕事帰りに寄れる時間帯かどうかを事前に確認しておくと、空振りを防げます。
附票が向かないケースと向き合い方
現在の住所だけを証明すればよい場面では、附票よりも住民票のほうがシンプルです。附票は「住所の変遷をつなげて示したい」という場面でこそ力を発揮する書類です。
また、本籍地が足立区以外の方は、そもそも足立区では発行できません。提出先から附票を求められたら、まず自分の本籍地を確認してから動くほうが確実です。
今日から動くための最初の一歩
まず今日できることは、自分の本籍地がどこか確認することです。住民票(本籍記載あり)を持っている方は手元で確認できますし、マイナンバーカードがあればコンビニでその場で取れます。
わたし自身、相続の手続きを進めるなかで「本籍地が思っていたところと違った」という経験をしてから、附票を請求するときは必ず本籍地の確認を先にするようにしています。それだけで動き方がずいぶん楽になります。
附票が必要になる場面は急なことが多いですが、本籍地さえ分かれば窓口でも郵送でも動けます。まずは本籍地だけメモに残しておく、それが一番小さくて確かな一歩だと感じています。備えておくと、いざというときに焦らなくて済みますよ。













