廃業届という名前は聞いたことがあっても、どこに何を出せばいいのか、意外とはっきりしないまま日が過ぎていくことがあります。廃業日が決まった方も、すでに事業を終えた方も、次に何をすべきか気になっているのではないでしょうか。
地域情報メディア『あだちリンク』のエリア担当ライター、タカです。わたしは足立区で働きながら、こうした制度の話を自分の生活の順番に置き直して考えるようにしています。
この記事では、国税庁への届出から、東京都や足立区に関わる手続き、青色申告やインボイス、従業員がいる場合の対応まで、順番に整理していきます。
廃業届が必要になる主な場面
足立区内で個人事業を営んでいた方が、事業をやめると決めたときに関わってくるのが「個人事業の開業・廃業等届出書」、いわゆる廃業届です。
店舗を閉じる場合だけでなく、フリーランスとして請けていた仕事をやめる場合も対象になります。廃業の理由が高齢や体調、事業の縮小など、どのようなものであっても提出そのものは必要という前提で考えておくと迷いにくいです。
迷いやすいのが、廃業届を出せばすべての手続きが終わったと思ってしまうことです。廃業届はあくまで税務署への入り口にあたるもので、事業の形によってはこの先まだ確認が続きます。

廃業届、出したら終わりだと思っていました
最初に整理したい事業形態と廃業日
手続きを調べる前に、まず自分の事業形態と廃業日をはっきりさせておくと、その後の確認がぐっと楽になります。
青色申告をしているか、インボイスに登録しているか、従業員を雇っていたか。この三つで必要な届出の数が変わってくるからです。廃業日は最後に事業を行った日として決めるのが基本ですが、迷う場合は所轄の税務署に確認しておくと安心です。
自分ならまず、この三つに丸をつけるところから始めます。
- 青色申告をしていたか
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青色申告の取りやめ届出書が別途必要になります。
- インボイスに登録していたか
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登録の取消しを求める届出書の期限を確認します。
- 従業員を雇っていたか
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労働保険や雇用保険の手続きが追加で発生します。
税務署へ出す届出の内容
まず押さえておきたいのは、廃業届の提出先が納税地を所轄する税務署だという点です。足立区内で事業をしていた場合、住所地によって足立税務署が窓口になることがあります。
提出期限は廃業した日から一定期間内とされていますが、時期によって案内が変わることもあるため、提出前に税務署の公式情報で最新の期限を確認しておくと安心です。窓口だけでなく、郵送やe-Taxでの提出も可能です。
すでに期限を過ぎていても、出せないわけではありません。この点も含めて、まずは税務署に電話で聞いてみるところから動くと無理がありませんよ。
東京都に関係する事業税の手続き
個人事業税を納めていた方は、税務署の届出とは別に、東京都への申告が必要になる場合があります。
足立区内で事業を行っていた方の提出先は、足立都税事務所です。事業を廃止した日から十日以内という期限が案内されており、死亡による廃止の場合は三十日以内とされています。
ここは税務署の届出と提出先が違うので、うっかり後回しにしがちな部分です。窓口かLoGoフォームでの電子申請かを選べるので、混みやすい時間を避けたい方は電子申請のほうが動きやすいですよ。
足立区で確認したい窓口
足立区が直接窓口になる手続きは、事業そのものの届出というより、廃業に伴って生活側で発生するものが中心です。
国民健康保険に加入していた場合、廃業をきっかけに保険の切り替えが必要になることがあります。窓口は区役所北館二階の国民健康保険課、または各区民事務所です。原則十四日以内の届出とされているので、後回しにしすぎない方がよさそうです。
国民年金の切り替えについても、同じ窓口で相談できます。ここは駅から少し歩く場所なので、買い物のついでに寄れる時間帯を先に決めておくと動きやすいです。
青色申告やインボイスの登録がある場合
青色申告をしていた方は、廃業届だけでは青色申告の承認が自動的に終わるわけではありません。
所得税の青色申告の取りやめ届出書を、別に税務署へ提出する必要があります。廃業届と同じタイミングで一緒に出しておく方が、後から思い出す手間がなくて楽です。
インボイスに登録している場合はさらに注意が必要です。事業を廃止するだけなら登録の取消しを求める届出書は原則不要とされていますが、廃業日より前に登録を外したい場合は、やめたい課税期間の初日から十五日前までに提出する必要があります。この期限は廃業届とはずれているので、先に確認しておくと当日焦らずに済みます。
従業員がいる場合に増える手続き
従業員を一人でも雇っていた場合、廃業に伴う手続きの数はひとまわり増えます。
雇用保険に加入していれば、雇用保険適用事業所廃止届をハローワークへ提出します。目安として廃止から十日以内という期限があり、被保険者資格喪失届や離職証明書も同時に作成することになります。
- 雇用保険適用事業所廃止届(ハローワーク)
- 労働保険確定保険料申告書(労働基準監督署)
- 健康保険・厚生年金保険適用事業所全喪届
労働保険の確定保険料申告書は、労働基準監督署への提出が案として挙がります。提出先が複数になるので、どこに何を出したか、一枚の紙に書き出しておくと安心です。
廃業後の確定申告と記録の保管
廃業した年も、その年の一月一日から廃業日までの所得があれば確定申告が必要です。
提出期限は通常の確定申告と同じ時期になることが多いですが、廃業年ならではの処理があるため、税務署や税理士に事前に相談しておくと落ち着いて進められます。
帳簿や請求書、領収書は廃業後もしばらく保管する必要があります。処分するタイミングは自分で決めず、公式の案内を見てから判断するのが確実です。
公式情報を確認する順番
ここまでの内容は、あくまで全体の流れをつかむための整理です。実際の提出先や期限、必要書類は、事業形態や登録状況によって変わります。
廃業届と青色申告、インボイスの様式と期限を確認します。
個人事業税の事業廃止申告について、足立都税事務所の案内を見ます。
国民健康保険や国民年金の切り替え窓口を確認します。
三つの公式ページをブックマークしておくだけでも、後で見返すときにかなり動きやすくなります。
よくある失敗と届出の見落とし
実際に見てみると、廃業届だけを出して満足してしまうケースが少なくありません。
青色申告の取りやめ届出書を出し忘れていた、東京都への事業廃止申告を知らなかった、従業員関係の届出をハローワークに出していなかった。この三つが特に多い見落としです。
正直に言うと、提出先が複数に分かれていること自体を知らない方も多いです。だからこそ、廃業日を決めたその日に、関係する窓口を一度リストにしてみることをおすすめします。
手続きが複雑になりやすいケース
手続きが増えやすいのは、青色申告とインボイスの登録、従業員雇用のすべてが重なっている場合です。
提出先も税務署、都税事務所、ハローワーク、労働基準監督署と分かれるため、順番を決めずに動くと二度手間になりやすいです。まずは税務署への確認から始めるのが自分には合っていると感じています。
複雑さを感じたときは、税理士や社会保険労務士など専門家に相談する選択肢も残しておくと、気持ちの負担が軽くなります。
最後にわたしからの一言
今日できることとして、まず廃業日と事業形態を紙に書き出してみるのをおすすめします。青色申告やインボイス、従業員の有無に丸をつけるだけで十分です。
わたし自身、制度の話は書き出してみないと頭の中で整理しきれないタイプです。足立区内の窓口は場所も分かれているので、紙に残しておくと後で見返しやすいと感じています。
今週末、少し時間が取れるときに、税務署と都税事務所のページを開いてみてくださいね。それだけで次の一歩がぐっと見えやすくなる時間になったらうれしいです。













