春になると、家の中や窓際で羽アリを見つけて「シロアリでは?」と不安になることがあります。ただし、羽アリが出たという事実だけで、虫の種類や住宅の被害状況まで決まるわけではありません。
地域情報メディア「あだちリンク」のタカです。東京都は、シロアリの種類ごとの発生時期や、蟻道・木材の異変などの被害サインを公開しています。足立区で暮らすみなさんが落ち着いて対応できるよう、公的な相談先と専門業者の役割を分けて紹介します。
羽アリを見つけた直後の記録方法から、4月・5月に注意したい特徴、安全に見られる場所、調査や契約の注意点まで順番に紹介します。

羽アリを見つけても、すぐにシロアリと決めつけなくて大丈夫ですよ
羽アリを見つけたら、場所・日時・数を記録しておく
足立区の住宅で羽アリを見つけたときは、どこから出てきたのかを落ち着いて振り返ってみましょう。窓の外から飛び込んだのか、室内の床や壁の近くで複数見つかったのかによって、調べたい場所が変わります。虫の見た目だけで結論を出す必要はありません。
羽アリが見つかった日時や場所を記録し、可能なら写真を残しておくと、後から専門家へ状況を説明しやすくなります。雨上がりだったか、何匹ほどいたか、同じ場所で繰り返し見つかったかも手掛かりになります。ただし、記録だけで種類を確定できるわけではありません。
記録するときは、次のような内容を押さえておくと無理がありません。虫を追いかけて高い場所へ登ったり、床下へ入ったりする必要はありません。
- 羽アリを見つけた日付と時間帯
- 窓際・床・壁など発見した場所
- 見つかった数と繰り返し出たかどうか
- 虫や落ちていた羽の写真
- 発見前後の天気や雨の状況
すでに虫を片付けてしまった場合でも、覚えている範囲で記録すれば十分です。羽アリがいた場所の周辺に、落ちた羽や木材の異変がないかも、無理のない範囲で見ておきましょう。室内に出たというだけで、建物内部に巣があるとは限りません。
東京都で被害が多いヤマトシロアリの特徴
東京都保健医療局によると、都内のシロアリ被害の多くはヤマトシロアリによるものです。日本全国に広く分布する種類で、湿った環境を必要とする特徴があります。足立区でも、羽アリを見つけた際に知っておきたい種類の一つですが、発見した虫がヤマトシロアリとは限りません。
ヤマトシロアリは、床下が土の地面になっている木造住宅など、通気性が悪く湿気の多い場所に巣を作ることがあります。そのため、羽アリだけを見るのではなく、床下の湿気や建物の木部に異変がないかも考える必要があります。
ただし、住宅の構造や築年数だけでシロアリ被害の有無を決めることはできません。比較的新しい住宅でも、気になる症状があれば専門家による確認を検討できます。反対に、古い木造住宅だから必ずシロアリがいるというわけでもありません。
4月・5月の羽アリは雨上がりの昼間に注目
東京都の公式情報では、ヤマトシロアリの羽アリは主に4月から5月に飛び立つとされています。特に雨上がりで、晴れて風のある日の昼間が飛翔しやすい条件です。足立区で春に羽アリを見つけた場合も、発生した時期と当日の天候は記録しておきたい情報です。
一方、4月や5月に飛んでいた羽アリが、すべてヤマトシロアリというわけではありません。一般的なアリにも羽のある個体がいますし、発生時期には地域や気象条件による違いもあります。発生時期だけでシロアリと断定しないことが基本です。
春の一日だけ大量に見つかり、その後は姿を見せなくなる場合もあります。しかし、羽アリがいなくなったことと、住宅内部に問題がないことは別です。発生場所が室内の木部付近だった場合などは、周辺の状態も気に留めておきましょう。
羽アリの種類によって発生時期や生息場所が異なる
東京都が案内しているシロアリには、ヤマトシロアリのほか、アメリカカンザイシロアリやイエシロアリがあります。種類によって飛翔する時期や生息する場所が異なるため、春以外に羽アリを見つけた場合でも、時期だけでシロアリの可能性を否定することはできません。
東京都の公表内容をもとに、主な特徴を分けると次のようになります。なお、これは種類ごとの一般的な特徴であり、足立区内でそれぞれの発生が確認されているという意味ではありません。
- ヤマトシロアリ
-
主に4月から5月の雨上がりの昼間に飛翔します。湿気を必要とし、通気性の悪い床下などに巣を作ることがあります。
- アメリカカンザイシロアリ
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主に5月から9月の日中に飛翔します。乾燥した木材の内部に巣を作り、東京都内でも一部の区域で発生が確認されています。
- イエシロアリ
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主に6月から7月頃の夕方に飛翔し、夜間にも見られます。東京都では島しょ部を除き、発生は稀とされています。
黒っぽい羽アリを見て、色だけで種類を決めようとするのは避けたいところです。体の形や羽の特徴が手掛かりになる場合はありますが、写真の写り方や虫の状態によって見誤ることもあります。種類が分からなければ、そのまま専門家に伝えて問題ありません。
羽アリ以外に見ておきたい蟻道・床・木材の異変
羽アリを見つけた場合、虫の種類と同じくらい気になるのが住宅への影響です。東京都は、ヤマトシロアリの被害を疑う手掛かりとして、蟻道と呼ばれる通路や、床の沈み、木材をたたいたときの空洞音を挙げています。ただし、これらの症状だけで原因を確定することはできません。
蟻道は、シロアリが移動するために作る土のような通路です。建物の基礎や木部の周辺などに見られる場合があります。また、木材の内部が傷んでいると、表面からは分かりにくい異変が生じることもあります。
安全に見える範囲で、次のような変化がないか気に留めておきましょう。無理に床材を剥がしたり、壁を壊したりする必要はありません。
| 気になる状態 | 見ておきたい内容 |
|---|---|
| 蟻道らしい筋 | 基礎や木部の表面に土のような通路がないか |
| 床の沈み | 普段歩く場所に不自然な沈み込みがないか |
| 木材の空洞音 | 通常の使用中に木部の異変が気にならないか |
| 砂粒状のもの | 窓際や木材付近に小さな粒が繰り返し落ちていないか |
| 落ちた羽 | 同じ場所に羽がまとまって残っていないか |
砂粒状のものは、アメリカカンザイシロアリで見られる被害の手掛かりの一つです。ただし、似たものが落ちていても、それだけで種類や原因は分かりません。異変を見つけたら、できる範囲で写真を残し、専門家へ説明できる状態にしておくとよいでしょう。
床下や狭い場所を無理に調べる必要はない
シロアリが気になると、床下を直接のぞいたり、木材を叩いて状態を調べたりしたくなるかもしれません。しかし、床下は暗く狭い場所が多く、配管や配線などもあります。慣れていない人が無理に入り込むと、けがや設備の破損につながるおそれがあります。
床が沈む場所では、状態を確かめるために何度も踏み込む行動も避けましょう。木材を強く叩いたり、蟻道らしいものを壊したりせず、見える範囲の状態を記録する程度にとどめます。異変のある場所を安全に使えるか不安な場合は、建物の管理者や専門家へ相談してください。
賃貸住宅や分譲マンションでは、建物の所有者や管理会社、管理組合への連絡も考えられます。共用部分や構造部分に関わる可能性があるため、自己判断で工事を依頼する前に、管理上の扱いや連絡方法を確かめておくと行き違いを減らせます。
足立区の生活衛生相談と専門業者の調査は役割が違う
足立区では、足立保健所生活衛生課生活衛生係が、蚊やネズミなどの駆除対策に関する相談窓口として案内されています。自宅の衛生害虫について相談したい場合は、シロアリに関してどのような助言を受けられるか、問い合わせてみる方法があります。
生活衛生課生活衛生係の電話番号は03-3880-5374です。足立区の相談案内では、平日の午前8時30分から午後5時までが受付時間とされています。受付時間や対応内容は変更される可能性があるため、利用前に区の最新案内も確かめてください。
ただし、生活衛生に関する相談と、住宅の床下調査やシロアリ駆除工事は別の内容です。区の窓口で個別住宅の現地調査や駆除まで実施してもらえるとは限りません。具体的な対応範囲を区へ確認し、建物内部の調査が必要なら専門業者を検討する形が無理のない進め方です。
羽アリを自分で片付けるだけでよいか迷ったら
室内にいる羽アリを安全な方法で片付けることと、住宅内部のシロアリ被害を調べることは別です。目に見える虫がいなくなっても、木材の内部や床下の状態まで分かったわけではありません。市販の殺虫剤を大量に散布しても、建物内部のシロアリまで駆除できるとは限りません。
特に、室内の同じ場所で羽アリが繰り返し見つかる場合や、蟻道らしいもの、床の沈みなどが重なっている場合は、専門調査を考える目安になります。東京都もシロアリの駆除は個人での対策が難しいとして、専門業者への依頼を案内しています。
調査を考える場合は、発見した状況を記録してから相談内容を伝えると、話が進めやすくなります。調査を依頼することと、その場で駆除工事を契約することは分けて考えて構いません。
見つけた日時、場所、数、写真の有無を伝えます。
訪問の可否、調べる範囲、費用の発生条件を尋ねます。
被害の有無や作業の必要性を聞いてから契約を検討します。
専門業者への相談先の一つに「シロアリ110番」があります。無料相談の問い合わせフォームがあり、見積依頼などを加盟店へ取り次ぐサービスです。ただし、問い合わせだけで虫の種類や被害状況が確定するわけではなく、現地調査の料金や訪問可能な時期などは個別に確かめる必要があります。
シロアリか分からず、専門業者への相談を考えている方へ
相談前に対応条件や見積もりの流れを確認できます
シロアリ110番は、相談内容に応じて加盟店への見積依頼やサービス申込を取り次ぐ窓口です。施工契約は紹介された加盟店と直接行います。
- Webフォームから無料相談を申し込める
- 加盟店への見積依頼を取り次いでもらえる
- 24時間365日受付の相談窓口がある
床下や木部の状態が気になるときは、まず相談内容と対応条件を確認できます
施工内容や料金を確認したうえで契約を検討できます
対応可否・施工料金・調査や見積もりの費用は、エリア・加盟店・現場状況により異なる場合があります。依頼前に担当加盟店へご確認ください。
現地調査や見積もりで費用を確認したい項目
シロアリ調査を依頼するときは、無料相談という案内だけで、現地調査や駆除工事まで無料だと受け取らないようにしましょう。シロアリ110番のプラットフォーム利用料金は無料ですが、加盟店による現地調査や施工の費用条件は別に確認する必要があります。
見積もりでは、調査する場所や方法、費用に含まれる作業、追加料金が発生する条件を聞いておきましょう。シロアリではなかった場合に費用がかかるかも、相談時に確かめたい内容です。調査費用と駆除工事の料金は分けて確認すると、後から内容を比較しやすくなります。
また、薬剤を使用する場合は種類や施工場所、家族やペットへの配慮、作業後の注意点も確認したいところです。保証がある場合も、対象となる範囲や期間、再施工の条件まで確かめましょう。金額だけでなく、作業内容を理解してから依頼することが欠かせません。
シロアリ110番の相談と施工契約は別に考える
シロアリ110番は、相談内容を受け付け、加盟店への見積依頼やサービス申込を取り次ぐ仕組みです。問い合わせフォームでは、居住地域や市区町村、連絡先などを入力します。担当スタッフから連絡が入る場合もありますが、足立区での訪問日時や担当する加盟店があらかじめ確定しているわけではありません。
利用規約では、実際の施工契約は利用者と加盟店が直接行う形になっています。そのため、調査方法や料金、薬剤、保証などの条件は、担当する加盟店へ確かめる必要があります。問い合わせをしただけで、希望する条件の調査や施工が必ず受けられるとは限りません。
写真だけで羽アリの種類を判定してもらえるか、電話だけで状況を把握できるかについても、事前に確約された内容ではありません。相談する際は「羽アリの種類が分からない」「室内で見つけた」と、そのまま伝えれば十分です。区の行政窓口とは別の民間サービスである点も押さえておきましょう。
駆除契約を急がず、足立区の消費生活相談も活用する
羽アリを見つけて不安になっているときは、調査結果を聞いた直後に工事を決めてしまうことも考えられます。しかし、被害の場所や範囲、必要な施工内容が十分に分からないまま契約すると、後から料金や作業内容を巡って困るおそれがあります。
見積書に記載された作業範囲が説明と合っているか、追加工事が必要になる条件は何かを確かめましょう。「今日決めなければならない」と急かされた場合も、その理由を聞き、納得できなければ契約を保留して構いません。必要に応じて別の業者から見積もりを取る方法もあります。
足立区の消費者センターでは、商品やサービスの契約に関する消費生活相談を受け付けています。相談専用電話は03-3880-5380で、区の案内では平日の午前9時から午後4時45分までです。契約内容や請求について不安がある場合は、相談先として覚えておくとよいでしょう。
羽アリがいなくなった後も湿気や水漏れを見直す
羽アリの姿が見えなくなると、ひとまず落ち着いたように感じるかもしれません。しかし、ヤマトシロアリは湿った環境を必要とするため、住宅周辺の湿気にも目を向けたいところです。東京都は、床下の通気を良くすることや、雨漏り・水漏れを放置しないことを予防につながる対策として案内しています。
家の周囲に木材を長期間置いていないか、雨水がたまりやすい場所がないかなど、安全に見える範囲で確かめてみましょう。水漏れが疑われる場合は、設備の修理や管理について所有者・管理会社などへ相談する方法があります。床下の換気設備や建物の構造に関わる作業は、無理に自分で進めないようにします。
また、湿気対策だけですべての種類のシロアリを防げるわけではありません。アメリカカンザイシロアリのように、乾燥した木材の内部に巣を作る種類もあります。気になる羽や砂粒状のものが繰り返し見つかる場合は、その状況も記録しておくとよいでしょう。
足立区で羽アリを見つけたら、被害を決めつけず状況を確かめよう
足立区で羽アリを見つけても、それだけで住宅がシロアリ被害を受けているとは限りません。4月から5月はヤマトシロアリの飛翔時期に当たりますが、季節や虫の色だけで種類を決めることもできません。まずは発見場所や日時を記録し、蟻道や床の異変がないか安全な範囲で見ておきましょう。
虫や衛生面の一般的な相談については足立区の生活衛生課、住宅内部の被害調査や駆除については専門業者というように、目的に応じて相談先を分けると動きやすくなります。賃貸住宅などでは管理会社への連絡も忘れずに、建物の管理上の扱いを確かめておきたいところです。
羽アリが出たからといって、その日のうちに駆除契約まで決める必要があるとは限りません。一方で、床の沈みなど気になる異変がある場合は、放置せず専門家へ状態を伝えましょう。みなさんの住まいの状況に合わせて、必要な調査と費用を確かめながら進めていくことが大切です。













